
行動哲学"自省利他"は生物多様性保全の大事な鍵に 「ネイチャーポジティブ宣言」「環境DNA分析」など先駆的な取り組みを推進
2030年までに生物多様性の損失を食い止め、回復軌道に乗せる――。国連で世界目標として採択された「ネイチャーポジティブ」に賛同する動きが世界で広がっている。そうした中、24年3月に日本の大学で初めて「ネイチャーポジティブ宣言」を発出したのが龍谷大学だ。背景には、浄土真宗が基盤の同大学が推進する「仏教SDGs」がある。すでに先端理工学部や農学部、生物多様性科学研究センター、また瀬田キャンパスに隣接する「龍谷の森」などで生物多様性保全に関わる多様な取り組みが進められる中、今回、「環境DNA分析」で世界をリードする山中裕樹教授に話を聞いた。