
医療従事者、患者さんの"体験価値"を高める独自のソリューションを 鮫島 光 テルモ株式会社 代表取締役社長CEO
良質な国産体温計の生産を目的に、北里柴三郎らが発起人となりテルモの前身である赤線検温器株式会社が設立されたのが1921年。以来、テルモは数々の画期的な医療機器を世に送り出してきた。現在は、血管内治療や心臓外科手術関連の製品を担う「心臓血管カンパニー」、注射器や輸液ポンプ、腹膜透析に関する製品などを扱う「メディカルケアソリューションズカンパニー」、輸血や細胞治療、免疫治療に貢献する製品、技術を提供する「血液・細胞テクノロジーカンパニー」の三つのカンパニーで事業を展開。世界160以上の国や地域で多様な医療現場を支えている。2025年3月期の売上高が1兆円を超える見込みの同社は、事業の中で何を重視し、今後何を目指すのか――。24年4月より社長を務める鮫島光氏に聞いた。