第2回:日本の鉄鋼業はカーボンニュートラル社会実現に向けて、英知を集めた「水素製鉄技術」で世界をリードする

第2回:日本の鉄鋼業はカーボンニュートラル社会実現に向けて、英知を集めた「水素製鉄技術」で世界をリードする

第1回では、国際公約である2050年カーボンニュートラル実現のために、排出削減の難しい産業も含めて脱炭素化を進めていくことがいかに重要であるかを、鉄鋼業を例に、課題と政府としての支援、加えて「トランジション・ファイナンス」などを通じた投融資の重要性を経済産業省に聞いた。今回の第2回では、鉄鋼業界一丸となった脱炭素技術開発の取り組みとして、「水素製鉄コンソーシアム」に、カーボンニュートラル達成に向けた鉄鋼業界の製鉄プロセスで発生するCO2を大幅に削減する技術開発の現状を解説してもらう。同コンソーシアムは、経済産業省が策定したグリーンイノベーション基金事業「製鉄プロセスにおける水素活用プロジェクト」の研究開発・社会実装計画を踏まえて、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)に創設した基金事業の成果を最大化すべく結成されたもので、鉄鋼業界を代表する日本製鉄、JFEスチール、神戸製鋼所と金属系材料研究開発センター(JRCM)で構成されており、まさに「業界一丸」の体制だ。コンソーシアムでは、水素製鉄プロジェクト(GREINS:Green Innovation in Steelmaking)として、13の研究機関と共同で開発しており、産官学一体となった脱炭素化技術開発の取り組みといえよう。

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