
TOPに訊く 海帆 代表取締役社長 吉川 元宏氏 - 日経ビジネス電子版 Special
2022年8月に海帆(かいはん)の代表取締役社長に就任した吉川元宏氏は、プランナー型の起業家である。自らアイデアを出し、それを実践するために動く姿勢は、金融面だけの支援をする投資家とは一線を画す。海帆は飲食業のフランチャイジーとして、様々なブランドの居酒屋を展開している。居酒屋の多くがそうであるように、コロナ禍で売り上げは激減。吉川氏が立て直しを相談された2021年の夏には、上場廃止の危機にあった。そのような状況の中、吉川氏は同社の立て直しに協力することに決めた理由を次のように語る。「基本の飲食業がしっかりとした柱となっていますが、事業の柱が飲食業のみでは、次にコロナ禍のような危機が起きると対応が難しくなります。飲食業は農業生産と組み合わせる営農型太陽光発電や、廃棄食品をバイオエネルギーに活用できるといった具合に再生可能エネルギー事業と親和性が高いです。飲食業から事業の柱を増やし、リスクヘッジにもなります。私自身、再生可能エネルギー事業が得意分野であり、そういう将来像を描くことができたので引き受けました」。